「あ、雲雀?聞けよー今日の電話の向こうのボスは凄い可愛かったんだぜ!だってさー………」
。君は僕を朝から不機嫌にさせるために電話をかけてきてるの?』

すんませえん…

SPARKLING

朝から雲雀に怒られテンション低めのです、おはようございます。さっそく今日から青春学園高等部に編入と言うことで指定の制服に着替え登校の用意を整えた
そのままバイクのキーを手に取り(ちなみにボスからの贈り物だ、最近どうやらボスはバイクにハマッてしまったらしいよ!)そのまま車庫に移動してバイクのエンジンをふかした、ドルルルッ

「ああ、その前に」

雲雀に手渡された調査書を念のためもう一回確認した。
ターゲットは南波よしの。青春学園高等部テニス部のマネージャー所属、彼女はマリナーラファミリー・ボスの愛娘でそうとう溺愛されているようだ。ボスの命を狙った相手の娘だ、女であろうと仲良くする気は毛頭ない。でもとりあえず彼女と接触しないと意味が無いな
書類をしまうとオレはバイクを発車させた、見慣れない景色が流れていく中目的地付近でバイクを止めてキーをかけると残りの距離は徒歩だ(あんまり目立ったらアレだし!)
そのまま職員室に辿り着き案内されるがままに自分の教室へと入ると空気が変わったかのように騒がしさが無くなった

「今日から6組に入ったくんよ、仲良くしてあげてねー。くんはそこね」
「はーい」

言われた座席に座ると周りの視線がチクチクとこっちに突き刺さってきた(珍しいんだなオレの容姿が)となりに座っていた女子が声を小さくして聞いてきた

くんのその目ってカラコン?」
「これは生まれつき、青と紫のオッドアイ」
「へえ、そうなんだ…」

そう言った女子はそれから昼休みまでの間チロチロこちらを気にしていた、物珍しいのも分かるけど見すぎだ。
昼休み、クラス中の女子がドッとオレの席になだれ込む、なんだこれ

くんって色素薄いけど外人?」
「イタリア生まれの日本育ち」
「ねえねえ、くんって部活とか決まった?」
「やっぱりテニス部?顔も良いし!」

容姿に何の関係があるんだとか思いつつ質問に短く答える、こんなに愛想がないと言うのにキラキラした眼差しで質問をしてくる女子はかわいらしい(イタリア人の血なのかこれは!?)
しかしそろそろイライラしてきた、かわいらしいと言ってもオレは基本的に人と関わるのが好きではないのだ、雲雀ほどじゃないけど

「凄い人気だにゃー」
「まあ、見た目があれだけ美少年だったらね」

うんざりしている表情をしている中、美少年二人が談笑しているのを発見した

「あ、不二くんと菊丸くん?あの2人もテニス部なんだよ、中学の時からずっとレギュラーなの!凄いよね」
「へえ(そう言えば南波よしのもテニス部だったよな)」
「それよりくんには好きな人とかいないの?」

ガタッと音を立てて席を離れた

「居るよ2人。オレ、アブノーマルだから」

そう言って彼らに近付くとオレはニヒルに笑った

「ねえ、テニス部の手伝いしたいんだけど」
「入部希望じゃなくて?」
「オレ視力が良くなくて小さいものを追うのが苦手なんだ、でもテニス部には興味があるから手伝い」

糸目の彼が困ったように「僕らは構わないけど、そう言うのは顧問に言ってほしいな」と返された。なるほど

「ああ、そうだな」
「クスッ、多分入部できるよ。なんか君は雰囲気が独特だし」
「そうかー?オレはそう見えないにゃー」

そう続けた糸目は「不二周介」と名乗った、隣のバンドエイドのやつは菊丸英二と言うらしい。「じゃあな」と短く挨拶をして教室をあとにした。職員室に向かう
テニス部の顧問はあっさりと入部を許可してくれた。なんでも男なら心配ないそうだ(どんな理由だよ!)

「じゃあ、これからよろしく頼むよ!」
「こちらこそよろしくお願いします」